洗瓶機選定ナビ
瓶製品やペットボトル製品などへの異物混入を防ぐうえで、洗瓶機の選定は重要となります。洗瓶機にはエアー洗瓶機や温水洗瓶機など、複数の種類があり、用途や要望にマッチした最適な洗瓶機選定が必須となります。
洗瓶機では、容器や洗浄方法、洗瓶能力に基づいた機器選定を行うことが重要となります。当ページでは、洗瓶機選定のポイントをご紹介します。
洗瓶機の種類
洗瓶機は洗浄方法によって、エア洗瓶機と温水洗瓶機に大別されます。また、必要となる洗瓶能力によって直線式、ロータリー式に分類されます。他にも、容器に反転機構を取り付けた洗瓶機、洗瓶能力を上げるために洗瓶機構を容器に追従させる洗瓶機もあります。
洗瓶機の選定のポイント
複数の洗瓶機がある中で、最適な充填機を選定するためには以下の点が重要となります。
Point1 容器を考慮した洗瓶機の選定
洗瓶機を選定する上で、まずは容器の種類に応じて最適な洗瓶機を選定することが重要です。容器の種類によって、除去する異物が異なるからです。除去の対象物は、お客様毎でそれぞれですが、
- 瓶:破瓶した際の瓶のかけら、ホコリ、塵
- ペットボトル、樹脂容器:ホコリ、塵
は対象物として当然含まれてきます。
瓶の場合は、破瓶した異物を確実に除去する必要があり、反転機構が必須となり、水や温水での洗浄となります。弱アルカリ洗浄水を用いることもあります。
ペットボトルの場合は、エアー洗浄が主流であり反転なしで洗浄する場合も多くあります。反転機構をなくすと低コスト化や省スペース化の実現が可能です。
静電気によりホコリが付着しやすいため、イオナイザーを活用して静電除去したうえで洗瓶する場合もあります。
前述したとおり除去する異物はお客様ごとにそれぞれです。容器と併せて、自社の品質保証レベルに沿った洗瓶機の選定が必要です。
Point2 洗浄方法を考慮した洗瓶機の選定
前述のとおり、除去したい異物や品質保証レベルによって洗瓶機を選定する必要がありますが、洗浄方法の選定はかなり重要です。
洗浄方法については、エアー、水、温水が一般的です。エアー洗瓶と比較し、異物除去能力は水・温水での洗瓶が勝ります。しかし、水や温水を使用した洗瓶機を導入したくても、ドライ環境で作業をする必要があり、温水洗瓶機を導入できないことも多くあります。
その場合は、エアー洗瓶機の洗瓶能力を高める必要があります。反転機構やイオナイザーの取り付けだけでなく、後工程での確実な異物検査を行い、品質を高めることも重要です。多様な方法がございますので、洗瓶機メーカーに御相談頂くことを推奨します。
Point3 洗瓶能力を考慮した洗瓶機の選定
容器と洗浄方法の他、洗瓶機の選定で重要となるのは洗瓶能力です。洗瓶能力はヘッド数や反転機構の取り付けなど、主要な構造に影響を与えます。
洗浄時間の規定があるお客様も多くおられます。その場合は、洗浄能力と洗浄時間を洗瓶機メーカーにお伝え頂くことが必須となります。ヘッド数は設計後に容易に変更できる箇所ではありませんので、洗瓶機メーカーに確実にお伝え頂くことが重要です。
液体充填機・充填ライン.comの
洗瓶機選定、導入事例
事例1 樹脂ボトル用エアー洗瓶機
フルーツソース用充填ラインにおいて、樹脂ボトルの洗浄をエアー洗瓶機にて行っている事例です。当事例のエアー洗瓶機は、間欠ロータリー式となります。エアー洗瓶の場合は、反転機構を取り付ける場合もありますが、コスト増とレイアウト拡大が問題となります。洗浄基準に関しては、充填機メーカーが決定することはできませんので、自社の洗浄基準を充填機メーカーに伝えて、最適な仕様にて洗瓶機を導入してください。
事例2 ペットボトル・瓶用温水洗瓶機
醤油充填ラインにおいて、ペットボトル・瓶用に温水洗瓶機を導入した事例です。醤油という仕様上、高い洗瓶能力が求められるため、容器反転式の温水洗瓶機が選定されました。反転機構を取り付け、さらに温水洗瓶の場合は、高生産能力に対応しづらくなることがネックですが、当事例では20本/分の生産能力であり、反転式温水洗瓶機にて導入しました。
事例3 樹脂ボトル用ロータリー式エアー洗瓶機
カフェオレ・飲むヨーグルト充填ラインにおいて、容器反転式ロータリーエアー洗瓶機を導入しました。当ラインでは、生産能力が最大190本/分となり、高能力です。しかし、洗瓶能力を落とすことは品質上、難しく自動ロータリー式の洗瓶機を採用しています。
洗瓶機の導入事例は下記からお探しいただけます。
洗瓶機の基礎知識
洗瓶機に関する基礎知識をご紹介しています。以下の記事をご確認頂き、最適な洗瓶機選定に活用頂けますと幸いです。