全自動充填機と半自動充填機の違いと選定のポイント
全自動充填機とは?
全自動充填機は容器が充填ノズル位置まで自動で搬送され、切り出し・位置決め後に製品が設定量充填され、次工程へ搬送される充填設備です。文字通り、充填における全ての工程の自動化を行う充填機となります。全自動充填機は大きく下記の方式に分類されます。
①直線間欠式
直線コンベア上で容器を定ピッチに分離した後停止して充填を行う方式です。
②直線連続式
直線コンベア上で容器搬送と同期してノズルが移動しながら充填を行う方式です。
③間欠ロータリー式
円盤上に配置されたホルダで容器を間欠搬送し、停止した状態で充填を行う方式です。
④連続ロータリー式
円盤上に配置されたホルダで容器を連続搬送し、ノズルが回転に同期しながら充填を行う方式です。
⑤多連式充填機
多連ノズルを具備した充填機でフリーズドライ製品等の充填に対応します。トレーを間欠に自動搬送し各ブロック内に充填します。
⑥多品種小ロット充填システム
洗瓶、充填、キャッパを間欠ロータリー搬送の停止位置に配置し充填を行う方式です。段取り替え時間が短く多品種少量の生産に最適です。
半自動充填機とは?
半自動充填機とは、容器の供給は人手で行い、スタートスイッチを押すことで設定量の製品充填を自動で行う充填設備です。全自動充填機との大きな違いは、容器の供給を行う必要がある点、充填の度にスタートスイッチを押す必要がある点となります。半自動充填機には大きく下記に分類されます。
①半自動ピストン(容量式)充填機
容器供給、取り出しは人手による充填機です。スタートスイッチを押すことで設定量を自動で充填します。低粘度から高粘度まで、また具材の入った製品まで幅広く対応できます。
②大容量ウエイト式半自動充填機
ロードセルを搭載し充填量(重量)を高精度に調整する充填機です。一斗缶をはじめとした大容量の定重量充填が製品温度に関係なく安定して行えます。
全自動充填機、半自動充填機の違いはお分かりいただけましたでしょうか。次に、全自動充填機、半自動充填機の選定のポイントを下記で詳しく解説いたします。
全自動・半自動充填機 4つの選定ポイント
ポイント① 生産量・生産能力
目標生産量と稼働時間、稼働日数から必要生産能力を設定します。充填量にもよりますが、生産能力が10本/分程度以下であれば半自動充填機で対応可能です。10本/分以上の場合は全自動設備が必要となります。弊社では生産能力や工場レイアウトに対応した最適な生産ラインをご提案させていただきます。また、新商品開発時の少量サンプル作成時等には半自動充填機をお勧めします。半自動充填機で条件設定していただければ量産ラインへスムーズに移行できます。
ポイント② 生産品種
生産品種が瓶、PETボトル、袋等多岐にわたる場合で生産量が少ない場合は半自動充填機での対応をお勧めします。生産量が多い場合は全自動設備での対応となりますが弊社製設備は瓶、PETボトル、デラミボトル等に1台の設備で型替えでの対応が可能です。特に多品種小ロット充填システムはネックグリッパの交換のみで各種容器に対応でき、省スペースで生産リードタイムを大幅に短縮したラインを構築できます。
ポイント③ 生産性・省人化
半自動充填機は容器供給や充填機の操作が毎回必要なためマンマシーンとなり生産性は期待できません。全自動設備・全自動ラインを導入することで大幅な生産性向上と省人化を見込め、衛生面や品質の安定性も向上します。
ポイント④ 生産工程
生産工程が容器洗浄、充填、キャッパ、殺菌冷却等多工程になる場合は生産量にもよりますが半自動単体設備では対応できません。各工程をコンベアで接続し全自動ラインとすることで安定した生産と品質を得ることができます。弊社では生産フローや工場レイアウトに対応した最適な生産ラインをご提案させていただきます。
お気軽にご相談ください
いかがでしたでしょうか。上述した通り、全自動充填機、半自動充填機のどちらが最適であるかは、お客様の工場の環境やご要望のスペックにより左右されます。当社では、お客様のご要望に最適な充填機を選定することが可能ですので、充填機の選定にお困りの方は是非当社にご相談ください。
当社は、食品から工業製品まで精通しており、50年の納入実績があります。液体充填機の導入には、その生産体制に応じたカスタマイズ能力が求められますが、50年間お客様の課題を解決してきた当社だからこそ、最適な充填機、充填ラインの提案を行うことができます。
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