液体充填の温度管理とは!充填温度管理の重要性について
液体充填温度について
液体充填温度は大きく3種類に分類され、①低温充填、②常温充填、③熱間充填(ホットパック)となります。
①低温充填は充填前に高温短時間殺菌された製品を無菌充填します。
②常温充填は常温~80℃程度の温度で充填します。
③熱間充填(ホットパック)は83~91℃程度で充填します。
今回は常温充填及び熱間充填(ホットパック)についての温度管理の重要性について解説します。
液体製品の製造工程と加熱殺菌
常温充填での瓶、PET ボトル充填製品の製造工程例は以下の通りとなります。
①容器内面をシャワー水またはクリーンエアで洗浄する
②キャップはそのまま使用されるが場合によっては紫外線殺菌を行う
③充填機にて製品を一定量充填する
④キャッパにてキャップを巻締または圧栓し密封する
⑤加熱殺菌処理及び冷却を行う(低温殺菌(パストライザ))
熱間充填(ホットパック)での瓶、PET ボトル充填製品の製造工程例は以下の通りとなります。
①容器内面をシャワー水またはクリーンエアで洗浄する
②キャップはそのまま使用されるが場合によっては紫外線殺菌を行う
③充填機にて調合後に加熱殺菌された製品を一定量充填する
④キャッパにてキャップを巻締または圧栓し密封する
⑤容器を反転や転倒させキャップ裏や非接触部分を殺菌する
⑥冷却装置にて冷却する(冷却水にはチラーなどを使用する場合がある)
上述の通り熱間充填(ホットパック)には、十分に加熱された製品そのものの温度で容器内面をも殺菌するという目的があります。この殺菌を確実なものとするために、搬送ライン上には転倒や反転設備が設置され、キャップ裏部分などの非接触部分を内容液に一定温度・一定時間接触させる構成となっています。
このように液体製品を熱間充填(ホットパック)する際には、製品の品質・安全性を確保するために、充填物の温度管理が非常に重要なファクターとなります。
なお、PET ボトルへの熱間充填には、ボトルの耐熱性を考慮する必要があります。
充填温度管理の生産性への影響
液体充填では充填製品の温度が生産性に影響を与えます。多くの液体製品は温度により粘性が変化します。温度が低いと粘度が高くなり、糸引き等が発生しやすくなります。
逆に温度が高いと粘度が低くなり液だれ等が発生しやすくなります。
これらを解消するため充填速度等の条件を最適化する必要があり、結果として生産性が低下する場合があります。また容量式充填機では温度変化により充填製品の比重が変化するため同じ容量でも重量に差が出てしまいます。このように生産性や製品歩留りの面においても充填時の温度管理は重要なファクターとなります。
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