液体充填機とは?種類や構造について解説!
液体充填機とは
液体充填機とは、瓶、缶、ペットボトルなどの容器に液体を一定量充填する機械のことです。例えば、皆様の身近にある水や油などは液体充填機によりペットボトルなどの容器に充填されています。液体充填機は私達の暮らしに密接に関わっているものなのです。
液体充填機は、全自動充填機、半自動充填機の2種類に大きく分かれます。全自動充填機とは、充填容器の搬送から充填まで充填に関わる全ての工程を自動で行う充填機のことを指します。対して、半自動充填機とは、充填容器の搬送は自動ですが、充填の開始動作を手動で行う充填機のことを指します。
液体充填動画をご紹介!
液体充填動画を以下で確認頂けます。
液体充填機の構造
液体充填機は、主にシーケンサー(制御装置)、モーター、ポンプ、ホッパー、計量器などから構成されています。液体充填機は、ホッパーから液体を充填します。ホッパーからポンプをたどり、充填ノズルまで液体が満たされます。充填を開始すると、充填ノズルから液体が容器に充填されます。設定されている重量や容積になるとシーケンサーから信号が送られ、充填が停止します。この一連の流れを繰り返し、液体充填機は多量の充填を行っています。
食品に使われる液体充填機
液体充填機は食品にも使用されています。近年、充填機の精度・機能は非常に高くなっており、粘度の高い食品も液体充填機により充填することが可能です。例えば、プリン、ゼリー、ドレッシングなどです。
液体充填機で食品を充填することのメリットは異物混入等のリスクを下げることができる点です。
充填作業を手作業で行っていると、髪の毛や服の繊維などの異物が混入してしまう可能性が考えられます。液体充填機を用いて、自動化を行うことでこれらのリスクを最大限まで抑えることができます。もちろん、出荷前の検査や定期的なメンテナンスも必ず行うようにしてください。
液体充填機の種類
液体充填機には様々な種類があります。主な液体充填機の種類についてご紹介します。
ピストン式充填機(容量式充填機)
ピストン式充填機(容量式充填機)とは、ピストンを用いて、シリンダー内の充填物を必要量吸引した後、弁を開け容器(ペットボトル、瓶など)に充填を行う充填機です。ピストン式充填機は構造が複雑ですが、性能が非常に高いため、多くの充填ラインで使用されています。一般的にピストン式充填機は、調味料、醤油、酢、食用油、ジャムなどの充填に用いられます。
↓ ピストン充填を動画で解説 ↓
グラビティ式充填機(落差式充填機)
グラビティ式充填機(落差式充填機)とは、充填物を上部のタンクから落差により充填を行う充填機です。グラビティ式充填機の特徴は、落差により充填を行うため、見た目での液面が一定になる点です。一般的にグラビティ式充填機は、水、酢、化粧品などの充填に用いられます。
↓ グラビティ式充填を動画で解説 ↓
重量式充填機(ウエイト式充填機)
重量式充填機(ウエイト式充填機)とは、秤を利用して充填物の重量を計量し、充填を行う充填機です。重量式充填機の特徴は、容器の質量誤差による影響を受けないため、充填ロスが非常に少ない点です。一般的に重量式充填機は、ソース類などの充填に用いられます。
↓ 重量式充填を動画で解説 ↓
私たちが提供する液体充填機の特徴
液体充填機・充填ライン.comを運営する株式会社メイワは、様々な液体充填機を取り扱っております。当社の液体充填機の特徴についてご紹介します。
対応充填物のバリュエーションが豊富
液体充填機・充填ライン.comを運営する株式会社メイワが提供する液体充填機では、水、油、醤油といった粘度の低いものから、ゼリー、シロップ、ジャムなど粘度の高いものにも対応可能です。希望の充填物が充填可能か、お気軽にご相談ください!
生産能力に応じた最適な機種選定が可能
液体充填機・充填ライン.comを運営する株式会社メイワでは、ピストン式充填機、ボリューム式充填機、グラビティ―式充填機、ウェイト式充填機など様々な製品を取り扱っているため、少量生産から大量生産まで最適な充填機のご提案が可能です。
液体充填機の導入事例のご紹介
カフェオレ・飲むヨーグルト充填ライン導入事例
こちらの事例では、お客様は主に下記の課題を持たれていました。
1.既設充填機より充填能力を挙げることで生産性を向上させる
2.容器供給を自動化することで、生産性を向上する
そこで、従来の充填機より生産性を向上させるため、20ヘッド搭載のロータリー式グラビティ充填機の導入をご提案しました。当充填機の導入により、190本/分(190ml) 130本/分(400ml) の充填が可能になりました。
キャッパーは充填機と1体型の20ヘッドのロータリー式キャッパーにすることで充填ライン全体の生産性向上を実現しています。
また、食品系の充填ラインであるため、CIP(定置洗浄)、SIP(定置滅菌)の機能を搭載し、キャッパー部においても、EV殺菌機能を搭載しております。これらの装置により、食品の安全性を確保しています。
お客様の課題であった、充填ラインの生産性の向上とお客様要望である品質向上を実現できたことで、当社製品に大変満足いただけました。
化粧水充填ラインの導入事例
こちらの事例では、お客様は主に下記の課題を持たれていました。
- これまで外注先にて半自動により充填しており、充填後の充填量調整を人手にて行っていたため、歩留まりがよく、自動化以降±1%の精度で充填する
- 3種類のキャップ(ポンプタイプ1種、トリガータイプ2種)を兼用できる自動化ラインとすることで、初期コストを抑える
当社は充填精度に強みを持ち、培ってきたノウハウを用いて高精度充填機を開発しているため、充填精度±1%をクリアできることを充填テスト段階で確認いただきました。そのテストをもとに最適な充填機の導入をご提案しました。
また、本事例ではトリガータイプのキャップが含まれていましたが、完全自動化を行う場合、お客様のご予算を大きく超えてしまいます。そのため、自動化を行った場合、行わなった場合の見積書提出・レイアウト提案を行い、トリガータイプのキャップのみ作業者による手載せとし増し締めを自動化することで、初期コストの軽減を提案しました。
お客様の要望にお応えした充填ラインを構築できたことに非常に満足頂いた事例となります。当事例での課題解決能力・提案力、そしてアフターサービスを評価頂き、継続的に充填機のご相談を当社に頂いております。
油性塗料充填ラインの導入事例
油性塗料充填ラインの導入事例です。防爆仕様の充填ラインとなります。当事例のお客様は、以下のような課題を持たれていました。
- 既設充填機の入れ替えにより、塗料の飛び散りや液だれによる作業性低下、歩留まり低下を回避する
- 容器が決まった位置で停止しないことがあり、充填部がずれてしまうこともあったため、容器ずれを回避する
- 新規充填機の導入で上記のような付加価値を付けたいが、設置スペースは同箇所とすることで、充填ライン導入に伴う付随工事にかかるコストを抑える。
今回、安全上防爆構造での対応となったため、制御盤はエアパージ仕様で、モータ・電磁弁等は防爆仕様としております。また、防爆仕様の中継端子を介して制御部とセンサーを繋いでいます。
当事例のポイントは、液だれや飛び散りを回避することで作業性や歩留まりを向上することにありました。充填ノズルには多孔式の特注ノズルを採用し液だれ防止機構も特注仕様としております。孔の角度、サイズ、数を試行錯誤し最適化することで、飛び散りを回避しています。
容器の搬送精度を向上させるため、従来はインデックスの間欠送りでしたが、サーボモータによる制御に変更しています。さらに、送りコンベアと充填コンベアの制御を分けることで、調整をしやすくし、容器搬送精度を向上させています。
お気軽にご相談ください!
液体充填機・充填ライン.comを運営する株式会社メイワでは、ピストン式充填機、ボリューム式充填機、グラビティ―式充填機、ウェイト式充填機はもちろん、洗瓶からバレタイザーまで充填ラインの一貫対応も可能です。
また当社は、食品から工業製品まで精通しており、50年の納入実績があります。液体充填機の導入には、その生産体制に応じたカスタマイズ能力が求められますが、50年間お客様の課題を解決してきた当社だからこそ、最適な充填機、充填ラインの提案を行うことができます。
液体充填機・充填ラインに関してお困りの方は、液体充填機・充填ライン.comまでお気軽にお問い合わせください!